川遊びに行くなら、何があってもライフジャケット着用して!!
岐阜県庁県土整備部河川課が、公式サイト上に掲載している「水難事故等に関するQ&A(よくある質問)」で、こう「連呼」している。どの質問にも、いかなる状況であっても川に対して危機感を持つよう強く警鐘を鳴らす内容で、ツイッターで話題になった。
河川で安全に泳げる場所「ありません」
「ライフジャケットを着用せずに川に入ることは自殺行為と言っても過言ではありません」 「最低限のリスク対策として、ライフジャケットは必ず着用してください」 「川遊びをするのであれば、ライフジャケットは絶対に必要です」 「初めて着用するときは、恥ずかしい気がするかもしれませんが、慣れれば当たり前になります」
Q&Aには、このような言葉がずらりと並ぶ。「岐阜県内の河川で、安全に泳げる場所はありますか?」との質問には「ありません」ときっぱり。他には以下のような質問がある。
「お盆休みに、東京の息子夫婦が孫を連れて岐阜に帰省し、河川敷でデイキャンプをする予定。川で水遊びをする予定はないが、ライフジャケットは必要か」、「今度の連休に付き合っている彼女と板取川の河川敷でキャンプをする予定。泳ぐつもりはないが、ライフジャケットは必要か」。
答えはいずれも「ライフジャケットが絶対に必要」だ。川遊びしないと言っているのだが...。
それでも、「お孫さんは『川に入ってみたい』と言い出すかもしれません。・・・お孫さんが滑って転んで川に流されてしまうかもしれません」、「彼女のサンダルが脱げて流され、そのサンダルを追いかけて彼女が川に流されてしまうかもしれません。...楽しかったはずの彼女とのキャンプが最悪の結果となります」と、流されるケースを想定するよう呼びかけている。
川に監視員いない「甘く考えると非常に危ない」
ここまでライフジャケットの重要性を繰り返した理由は何か。J-CASTトレンドが岐阜県土整備部河川課水政係に意図を取材すると、「川遊びを甘く考えると非常に危ない」と説明した。
「海水浴場やプールには監視員がいますが、川にはそういうことがありません。いったん流されると重大な事故につながるケースが多いので、きつめの表現で掲載しています」。
実は、これらの質問自体は「具体的な場面を想定して、川の怖さを知ってもらいたい」との思いで、担当課の方で考えて作成したそうだ。
着用を強く促す理由に、岐阜県内で例年発生する水難死亡事故を挙げた。防ぐにはライフジャケットの着用がリスク低減策として有効とのことだ。「川で泳がないでください、とは言えないのでせめて着用を勧めています」。
最後に担当者は「川へ行く際は気象状況と水位をしっかり確認してください。危険性を十分にご理解いただいたうえで、ライフジャケットを『必ず着用していただきたい』」と改めて強調した。