「心臓飛び出るかと思った」
気象庁は、2020年7月30日朝9時30分ごろ、関東・伊豆諸島・東海・東北・甲信・北陸地方に緊急地震速報を出した。テレビやスマートフォンから大きな音が鳴り響き、ツイッターには驚きの投稿であふれた。
しかし、震度1以上の揺れは観測されず。気象庁は同日に会見を開き、謝罪した。実は、過去にも...。
「多大な迷惑を」「誤報でよかった」
気象庁によると、今回の誤報の原因は、緊急地震速報の処理において本来の震源とは異なる位置に震源を決定し、マグニチュードを7.3と過大に推定。そのため、予測震度が過大になってしまったという。会見では「多大な迷惑をかけたことをおわびいたします」と国民に向けて謝罪した。
これを受けてツイッターには「わざわざ謝罪なんてすることないのに 誤報でよかったわ危機感が出て身構えるから」「気象庁さん、謝罪なんていいんですよ。逆のことが起きるよりよっぽどマシ」と、謝る必要なしと考える人が大半だった。
過去に、緊急地震速報の誤報で気象庁が謝罪した例がある。2013年8月8日には、近畿地方を中心に、東海、四国などの各地方を対象とする緊急地震速報(警報)を発表したが、こちらも震度1以上は観測されなかった。原因は、和歌山県北部の地震の発生と同じタイミングで、三重県南東沖の海底地震計のノイズを地震の揺れとして取り込んで計算したためだ。この時も謝罪し、問題となった海底地震計のデータの利用は停止したと発表した。
08年7月14日には、千葉県銚子市付近で震度5以上が推定されるとの誤った緊急地震速報を発表した。実際の銚子市の震度は、震度2だった。観測点の設定ミスが原因だったとして、装置を修正し、謝罪した。