美容ブランド「ReFa」を開発するMTG(愛知県名古屋市)が実施した、「筋肉と健康に関する意識調査」。結果から、多くの人には筋トレの習慣がなく、体を鍛えることに消極的なことが明らかになった。
調査対象者は全国の30~59歳の男女1800人。うち、日頃から筋トレの習慣があるのが600人、無いのが1200人。
運動は嫌い、健康にも気を使わない
まず、筋トレの習慣がないという1200人に「あなたは運動やスポーツをすることが好きですか」とたずねた質問。31.8%が「スポーツや運動は嫌いだ」と回答した。「運動やスポーツをすることが好きだ」と答えたのは9.6%だった。
次に、「筋トレする時間があるなら、もっと好きなことをしたいですか」。これには1200人のうち半数以上が「当てはまる」(53.9%)と答えた。
「あなたは、普段からご自身の健康に気を使っていますか」という問いに対して、「全く気を使っていない」(13.7%)、「あまり気を使っていない」(37.3%)とあわせて半数が気を使っていない結果だった。
京都大学名誉教授の森谷敏夫氏によると、年齢とともに筋肉量は減っていく。これについては、筋トレ習慣のある600人のうち42.5%は「詳しく知っている」と答えた。一方で、「習慣のない1200人のうち「詳しく知っている」と回答したのは16.7%と大きな差が見られた。
調査は2020年3月3日~5日にインターネット上で実施し、6月29日に結果が公表された。
筋肉含む全ての臓器が弱体化する
京大・森谷名誉教授は、発表資料内で「日常的な運動習慣がない人は、運動習慣がある人と比べると、30~40代以降により筋肉量が減っていきます。筋肉が弱まると、つまずきやすく歩くことが難しくなったり、寝たきりになるレベルに達する時期が早く来てしまうことが想定されます」と、運動の重要性について説明している。
さらに、「あまり運動をしない生活をしていると、全ての臓器(筋肉を含め)が弱体化します」と指摘。このまま動かない、歩かない、運動不足な生活を続けた場合、人類の姿は変わってくるかもしれない、と警鐘を鳴らす。
それを防ぐためにも、仕事の合間に少し体を動かし、家の中でも出来るストレッチをするなど、まずは出来るところから筋肉を使い、筋量を増やすよう意識するよう促した。