豪雨災害の被災地でボランティア課題 「新型コロナ」外からの支援に難しさ

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感染予防と支援活動のバランスをどうとるか

   災害支援で実績のある、ピースボート災害支援センター(PBV)を取材した。理事の小林深吾さんによると、熊本県や大分県のパートナー団体と連携して、新型コロナウイルスの感染予防や復旧作業に必要な備品、機材を現地に届けている。現状について、聞いた。

――被災地での復旧作業で、人手は足りているでしょうか。

小林 ボランティアは地元在住者しか募集しておらず、外部から入っていけないのが現状です。皆さん懸命に作業にあたっていますが、地元でカバーできるキャパは既に超えているように見えます。
 新型コロナの感染対策はもちろん重要です。しかし(ボランティア不足で)被災した人の家の片づけが遅れると、それだけ避難生活が長引き。厳しい状態に置かれ続けます。これが災害関連死の増加につながることを恐れています。

――新型コロナと豪雨災害という「二重苦」状態で、支援活動の大切なポイントは。

小林 感染予防と支援活動のバランスをどうとるか。現在は、各種の専門知識を持った人材も現地に入って活動できません。行政から「地元の人以外は遠慮してほしい」との要請が出ている以上、これを無視して行くとあつれきが起きる恐れがあります。
 被災者の生活再建につながるサポートをどうするのか、考え行動する時期だと思います。

――この「コロナの時代」に誰もが被災者になり得ます。心がけておくべきことは。

小林 ここ数年を見ると、水害の規模や影響が大きくなってきています。「今まで生きてきた中で起きなかった」という災害が発生している地域があります。過去に経験がなくても、これからはいつでも、どこでも災害が起きることを前提に、従来の危機意識を変えていかねばならないでしょう。

(J-CASTトレンド 荻 仁)

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