「暑くてもマスク外せない」
夏本番を前に、ツイッターには外出時のマスクに関するこんな書き込みがある。新型コロナウイルスの感染拡大は心配だが、同時に熱中症も懸念される。この先、夏本番を迎えてもっと暑くなったらどうすれば――。
「外すのは人の目が」「よくマスク我慢大会耐えてるなぁ」
「水分補給したいけど外で下手にマスク外せないから辛い...」 「どんなに暑く苦しくてもマスクは外せない」 「夏で暑いけど我慢 自分が感染者だったらと思うと怖いね」
ツイッターにはこのような投稿が多数ある。「外すのは人の目が気になる」という趣旨のツイートも見られる。
30度を超えた20年7月20日午後、東京都内の住宅街で記者が観察したところ、外を歩いている人は皆マスクを着けていた。中には、マスクしたまま辛そうにハンカチで額の汗をぬぐう男性もいた。
ツイッターには、「こんだけ暑いのによくマスク我慢大会耐えてるなぁ」との声がある一方で、「マスクしてない人多すぎてほんまに嫌ー。確かに暑いよ。でもやってよ」といった書き込みも見られる。
総務省消防庁が公式サイトに掲載している、今年7月6日~12日に熱中症で搬送された人数の速報値は994人で、都道府県別では東京都が最も多くなっている。「テレ朝news」7月20日付記事によると、この値は昨年と比較して10倍以上だという。
相手と距離を2メートル以上保てれば外そう
厚生労働省は公式サイトでは、「『新しい生活様式』における熱中症予防行動のポイント」を紹介している。
これによると、マスク着用時は、していない場合と比べて心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかる。また、高温多湿の環境でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなる恐れがあると指摘している。
そのため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2メートル以上)が確保できる場合には、マスクを外すよう呼びかけている。さらに、周囲の人と距離をとれる場所では、マスクを一時的に外して休憩することも必要だとしている。外出時は常にマスク着用が必須、ではない。
また、マスクを着用する場合には、強い負荷の作業や運動は避けるよう促している。水分補給も重要だ。たとえのどが渇いていなくても、こまめに水分をとろう。一般的に、食事以外に1日当たり 1.2リットルの水分摂取が目安とのことだ。
体調に異変があればすぐに涼しい場所に移動し、無理せずからだを休めよう。