北九州で結核の集団感染 今も全国で年間2万人、若くてもかかるが治る病気

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   北九州市で結核の集団感染が発生した。市の2020年7月14日発表によると、19年12月に市内の高齢男性が肺結核により死亡。その後、この男性と関わりのあった男女6人も結核を発症したという。岡山県でも、市内に住む60代女性など6人が結核に感染したと、7月10日に発表していた。

   結核は、かつては「国民病」とも言われ恐れられていた。「昔の病気」というイメージがあるかもしれないが、現代でも年齢に関係なくり患する恐れがある。

  • 結核は現代でもかかる感染症(画像はイメージ)
    結核は現代でもかかる感染症(画像はイメージ)
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すぐに症状が現れるわけではない

   東京都感染症情報センターの公式サイトによると、結核とは、結核菌によって引き起こされる感染症だ。現在でも毎年全国で約2万人の感染が報告されている。

   結核はヒトからヒトにうつる。発病者が咳やくしゃみをした時に、結核菌を含んだ飛沫が周囲に飛び散り、それを吸い込むことによって感染する。ただ、すぐに発症するわけではない。潜伏期間は一般的に半年から2年ほどとされている。

   公益財団法人結核予防会の公式サイトによると、たとえ菌を吸い込み感染が成立しても、多くの場合は人の免疫力で抑えられる。しかし、吸い込んだ菌が非常に多い、免疫が低下している、といった場合は「結核症」として症状が現れるという。日本では約8割が肺に感染しているが、リンパ節や骨、脳などにも影響が及ぶことがある。

   症状は咳、痰(たん)、微熱などで、食欲低下や体重の減少などもみられる。治療せずに症状が進行すると、肺の病変が拡大して呼吸困難に陥ることがある。

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