イルカやクジラを題材にしたマリンアート作品で知られる画家、クリスチャン・ラッセン。「超ラッセン原画展」開催に先駆け、ツイッターで公開された作品に、こんな反応が寄せられている。
「画風変わってない?」
「萌え系になった」
「昔よりもファンシーな作品は多少増えているが・・・」
「ラッセン展【公式アカウント】」が投稿したのは、キスをしている2頭のイルカを描いた作品だ。「画像1」として記事に掲載したので、見ていただきたい。
「超ラッセン原画展」の公式情報を掲載しているアールビバン(東京都品川区)のウェブサイトでは、ラッセン氏が過去に手がけた作品を見られる。最も古い年代である「1983―1988」のページには、海辺や海中を写実的に描いた作品がずらり。これらと比べると確かに、ツイートで紹介されていたイラストの方がよりメルヘンチックな印象だ。またこの記事の別画像として載せたイルカの作品とも、絵柄が違う。
ラッセン氏は最近になって画風を変えているのだろうか。J-CASTトレンドが「超ラッセン原画展」事務局担当者に電話取材すると、
「確かに昔よりもファンシーな作品は多少増えていますが、最近そればかり描いているというわけではないです。何せ作品の種類が膨大で、さまざまな画風のものがあります」
との回答。実際、ツイートで使用したキスをしている2頭のイルカを描いた作品「キッスィングドルフィンズ」は2005年に描かれたという。というわけで、「最近になって『萌え』を取り入れたのか」という質問にも「うーん(笑)」との返事のみ。画風を変えたわけではなく、以前から写実的にもメルヘンチックにも描き分けられる技術を持っているということのようだ。
「超ラッセン原画展」は2020年6月25日から神奈川県横浜市の横浜ワールドポーターズで開催する。入場無料で、今回のために描き下ろした秘蔵原画など初公開作品を含む30点以上を見られる。6月下旬~7月にかけて鳥取県、東京都、茨城県でも開かれる。