プラスチック製レジ袋の有料化が2020年7月1日から、全国の事業者に義務付けられる。セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ大手3社は既に、レジ袋を有料にすると発表している。
一方で吉野家、ケンタッキー・フライドチキン、セイコーマートの3社は、無償で買い物袋の提供を続けていく。J-CASTトレンドはそれぞれに取材し、理由を聞いた。
「バイオマス素材」配合がポイント
牛丼チェーンを展開する吉野家(東京都中央区)は、20年7月1日から全店舗で植物由来を原料としたバイオマスプラスチックが25%配合されたレジ袋に切り替えて、提供を継続する。安定した状態で持ち運べること、衛生面を担保することが狙いだ。
実は、環境に優しい素材を使った買物袋は有料化の対象外となる。
広報担当者は「マイバッグは大きめのつくりが多く、商品をお持ち帰りいただく際に、豚汁がこぼれてやけどするなどの危険性が考えられます」と説明した。また、しっかり包装された商品を販売しているわけではないため、利用者が準備したバッグだと「最後まで衛生面で商品に責任を持てない」とも。
バイオマス配合の袋は環境に配慮しているが、コストがかかる。しかし「お客様の来店が増えれば、コスト面はカバーできると考えています」。今後も有料化する予定はないと話した。
コンビニ「セイコーマート」を展開するセコマ(札幌市)は、グループ店を含む1224店でバイオマス素材30%配合のレジ袋に切り替えて、当面提供を続ける。
広報担当者は取材に対し、新型コロナウイルスの影響で「マスク着用や距離を保って並ぶなどいろいろお願いをしている中で、更に7月から有料化となれば消費者の負担も増えてしまいます」と説明。実は昨年から有料化に向けて動いていたが、こうした事情を考慮して「延期」という形になった。有料化の時期は状況をみながら慎重に検討する。一方で、もともとマイバッグ持参の呼びかけを行っており、それ自体は今後も継続していくという。