日韓コンピュータ音楽祭で
音楽の新しい可能性を拓く

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玉石混交、まだ時代のフィルターにかかっていない

   コンピュータ音楽の中には、テクニックが先行し過ぎて、人によっては付いて行けない作品もある。それについて小坂はこう言う。

「それは仕方のないことだと思います。いま私たちが聞いているクラシック音楽は、時代の風雪に耐えて残った作品です。クラシック音楽約500年の歴史には、評価されずに消えていった音楽は無数にあったはずです。私たちはそれを知らないだけ。コンピュータ音楽は、まだ時代のフィルターにかかっていないので、玉石混交になるのは当然です」

   2020年11月6日、東京交響楽団により、オーケストラによる公演が行われる予定である。ここでは、コンピュータは直接使われないが、音の錯覚現象、という音響の科学的知見に基づいた作品を発表するとのことである。チャレンジングな企画であるが、新型コロナ感染拡大の影響で現在開催が危ぶまれている。しかし、これからも、新しい試みを続けていくという。(敬称略)

(ノンフィクションライター・西所正道/写真・菊地健志)

公益財団法人韓昌祐・哲文化財団のプロフィール
1990年、日本と韓国の将来を見据え、日韓の友好関係を促進する目的で(株)マルハン代表取締役会長の韓昌祐(ハンチャンウ)氏が前身の(財)韓国文化研究振興財団を設立、理事長に就任した。その後、助成対象分野を広げるために2005年に(財)韓哲(ハンテツ)文化財団に名称を変更。2012年、内閣府から公益財団法人の認定をうけ、公益財団法人韓昌祐・哲(ハンチャンウ・テツ)文化財団に移行した。

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