第2波は「変わるための巨大なチャンス」
中国では、具体的にどのような対策が取られたのか。本書で挙げられているのは、「マスクを外すとドローンが警告」「GPSで個人の感染リスクを追跡」「AIの画像診断で感染を判断」「5Gネットワークで感染者を遠隔診療」「病院ではロボットが看護師に」などだ。一方で、「故意のウイルス拡散に対して最高刑死刑の厳罰の処す方針を表明」した地域も。
国や企業、個人のこれまでの取り組みや対応力を測る「中間テスト」――。浦上氏は、これまでの新型コロナをめぐるさまざまな事柄をこう評する。「期末テスト」は、この秋から冬にかけてやってくるとみられる「第2波」と位置づける。そして、最後にこう述べた。
「第2波を防御するだけではなく、大波のようなコロナとの戦いに呑まれて溺れるか、それともサーフィンのように乗りこなし、次のステージに行けるか。中国にとっても日本にとっても、変わるための巨大なチャンスであり、変われなかったら国としての危機に瀕すると考えています」