心の奥底からの情熱と学び
画一よりも違いが重要視されるいま、心の奥底からの喜びや情熱に訴える時間が、働き先としても、サービスとしても重視される。中高年の個人は、社会で経験したことの蓄積を個性ある資産として生かすことができる。とくに、生活の拠点を置いた場所に感じる文化的な特徴は、他人が持たない個人資産の典型だ。その場所に定住する喜びとほかの地域を訪れる喜び。新しい場所での生活は、五感すべてが発揮され、モチベーション向上にも、幸福感にもつながる。
内閣府の調査によれば、おとなの学びの動機は、教養を深める、人生を豊かにするが、仕事に生かす、家庭生活に生かす、を上回っている。もはや、学びは人生そのものの土台になってきている。
物販の個人間取引は、ヤフー・オークション、メルカリと進化を遂げているが、生活者の課題解決のための人と人とのマッチングにもビジネスの波が起きている。クッキング、引っ越し、外国語、楽器演奏。心の安寧を願う生活者が望むものは、商品よりも自らのスキルアップだ。