アプリやウェブサイトを通じて飲食店を支援するプロジェクト「さきめし」が2020年5 月 25 日にスタートした。外出自粛により集客面などで問題を抱えている店舗のチケット(食券)を先に購入し、新型コロナウイルス収束後に改めて食べに行く仕組みだ。
インターネットサービス事業を手がけるGigi (福岡市)が、大手飲料メーカー・サントリーホールディングス(大阪市)の支援を受けて始めた取り組みで、登録店舗数は約7000。全国各地にあるさまざまな飲食店を、スマートフォンから手軽に応援できる。
苦境に立たされている店舗を応援しつつ、未来の自分におごる
チケット購入手順は、「さきめし」サイトから応援したい飲食店を選択し、応援したいメニュー(応援したい金額)を選んで決済するだけ。購入の際に、店舗に応援メッセージを送ることもできる。手数料は5月25日から期間限定で無料。特定店舗でなく、広く飲食店全般を応援したい場合は「寄付」も可能だ。5月25日から5月31日まで受け付けた任意の寄付金は、6 月上旬に全登録店舗に分配される。
取り組みに賛同している酒場ライターの吉田類さんは、発表資料に以下のコメントを寄せている。
「何はさておいても、街には飲食店の賑わいが欠かせない。コロナ禍のあおりで大半の店がひっ迫している。馴染みだった何軒かの居酒屋が閉店したと聞く。この苦境を乗り切ろうと奮闘している店主の顔が浮かぶ。あの定番メニューが待っていてくれると思えば心強い。まさに元気な明日が予約できる"希望のキープ"じゃあないか」
お笑い芸人の渡部建さんは「こんな手があったか!と目から鱗のプロジェクト」とたたえる。渡部さんは日々テイクアウトサービスなどを利用し、店舗スタッフと接しているといい、「皆さん本当に頑張って自分の店の存続に命をかけてます。アフターコロナで一番悲しいのは大好きなお店が無くなってしまっていること。それを食い止めるべく皆さん、『さきめし』を活用しましょう」と訴えた。
今後もGigiは「支援を受けたい店舗」と「支援をしたい利用者」とを繋げ、「さきめし」を通じた支援の輪を広げていく。