マスクを着用していなかったコンビニエンスストアの店員に、男性が「マスクしろよ」と怒鳴り、さらに警察に通報――。
2020年5月22日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系列)で紹介された映像だ。番組では、SNS上で、映像の男性のようにマスクを着けていない人を非難する「マスク警察」という言葉が出現していると取り上げた。
マスク警察は「極端、柔軟性に欠ける」
番組放送後、ツイッターでは「ただの言いがかりにしか思えない」「でもぶっちゃけマスクはして欲しい」という意見や「マスク警察とかマスコミが変に煽るから勘違いする人が増えるんだよ」といった指摘が出るなど、話題になった。
マスクをしていない人への非難がある一方で、着用は不要という人もいる。
「室内入るときはするけど外だとしなくていいやろと思ってる」 「マスクつけてない人ちらほら見るようになった。私もつけてない」
J-CASTトレンドは、街の人の意見を聞いた。
50代の男性は、「マスク警察」について「潔癖に近い神経質な人と、『私はルールを守っているのに!』と自分を正当化して他人を非難したがる人がいる。いずれも極端で、つけていない人に文句を言うのは柔軟性に欠けていると思う。マスクをしていない人がいたとして、咳き込んだ瞬間にタオルやハンカチを口元にあてるなら良いのでは」と意見した。
都内を観察するとほとんど全員が着用
60代女性は「マスクをしてない人に対してのバッシングはやり過ぎだと思う。今朝の番組(「とくダネ!」)を見たが、自分のストレスを人にぶつけているようだった」。一方で、マスクをつけない人は「(マスク着用による効果の)意味を理解せずに『いらない』と言っている人には、何を言っても無理な気がする。着用が義務ではない以上、マナーとして受け止めないと」と話した。
記者は5月22日、東京都内の様子を40分ほど観察したところ、見かけた人のほぼ全てがマスクを着用しているように感じた。入店したコンビニエンスストア内と通行中の中高年男性2人を除き、スーパー2か所と薬局にいた人はほとんど全員マスクをしていた。スーパーにいた若い男性は、マスクの代わりにお洒落なハンカチを口元にあてて買い物をしていた。
政府が20年5月4日に公表した、新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式。一人ひとりの基本的な感染対策として、「外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用」するよう示されている。