小学生が6年間使い続けるランドセル。しかしその重さや、それによって生じる体の痛みに悩まされている子どもは少なくないようだ。
「ララちゃんランドセル」を販売する羅羅屋(埼玉県川口市)が全国900人の小学生(男女各450人)とその親を対象に調査し、「ランドセル白書 2020」として発表した「ランドセルの選び方と実態」が指摘している。
症状トップ「肩の痛み」、高学年の5人に1人「肩こり」
調査ではまず「ランドセルが重い、体が痛い」と感じた経験があるかを聞いた。頻度の差はあるが、重い、痛いと感じたことがある小学生は82.6%にのぼった。その743人に、「ランドセルが重い」または「体が痛い」と感じたとき、どんな症状があったかを質問すると(複数回答)、他項目に差をつけて最も多く選ばれたのは「肩の痛み(54.2%)」。高学年に絞ると、20.9%が「肩こり」悩んでいることがわかった。
では、子どもが「ランドセルの重さ・体の痛み」を訴えたとき、親はどう対処しているのか。子どもから相談を受けた経験のある723人を対象に調査すると、回答の多かった順に「持ち運ぶ荷物をランドセルに全部入れず、他のかばん・バッグなどに分けて持たせるようにさせた(35.1%)」、「家では使わない教科書やノートを、学校に置くようにアドバイスした(23.5%)」となった。ランドセルではなく、荷物の量や持ち運び方を工夫して解決する家庭が多いようだ。