感染症との闘いは続く
科学の発展により原因の究明と治療薬やワクチンの開発は進み、また、衛生環境も良くなっているが、どうも、未来に向かっても、感染症との闘いは続くらしい。人類の進化と同時に、ウイルスも薬剤に対する耐性を獲得し、強い毒性を持つなど進化を遂げているのだ。さらに、人口増加と交流の増大、未開発地域への開発は、新たな感染症の発生要因になる。その意味で、本書は2014年に執筆された本であるが、現在のコロナ・ショックを予言していた。想定外の事態ではないのだ。
今回の新型コロナウイルスを短期間で克服しても、恐らく10年後に、新たなウイルスに対峙することになるだろう。日本は、14億人の人口を抱え、衛生状態も決して良くない国を隣国とし、国際交流を閉ざすこともできない。ウイルスと持続的に付き合い、その影響をコントロールしていける体制と生活スタイルが求められているように思う。
緊急事態宣言が延長され、自宅にいる時間が長くなった。この時間も楽しめるようにしていくことも大事だと思う。家庭を大切にするとともに、自己研鑽の機会としたい。本を読む時間を増やそう。
経済官庁 吉右衛門