新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で、直接人と会えない生活が続いている。一方、「オンライン飲み会」をはじめインターネットを介した新たなコミュニケーションが盛んになってきた。
交流サイト「フェイスブック」では、新型コロナウイルスに関連する情報発信や、利用者間での支援の動きが出ている。
日本で利用者20万人が400以上のグループに参加
フェイスブック上では、新型コロナウイルスの情報共有ページやグループが多く立ち上がるなど、日々「コミュニティ」が形成され、活動が活発だ。フェイスブックジャパンによると、日本では約20万人の利用者が、新型コロナウイルス関連でサポートを行う400以上のグループに参加している。
グループには、次のような例がある。
一つ目は、「#コロナフードアクションコロナに負けるな!! 飲食店応援ページ」というコミュニティ。テイクアウト販売に切り替えた飲食店の情報掲載や、これからテイクアウトを始める飲食店向けに注意点、助成金の情報などを共有・発信している。2020年4月28日時点で2万3975人が参加。「こんな状況だからこそおいしいものを食べて喜んでもらいたい」と思っている飲食店と、「家でお店の味を体験したい」と思う消費者が利用することで、互いに「ウィンウィン」の関係で支え合うのが目的だ。
二つ目は、一般社団法人マザーズスマイルアンバサダー協会が立ち上げた「コロナに負けない!!長い春休みを楽しもう!!ママの合同作戦会議!!」。日頃から母親に子育てコーチングをしている同協会のノウハウを生かし、親子で楽しめるお菓子作りやオンラインレッスン、母親同士で意見交換する場を設けるために立ち上げられた。20年4月28日時点では71人が参加している。フェイスブックを通じて、休校になり家に子どもがいる境遇の保護者たちがつながりを広げているようだ。参加している保護者からは、オンラインレッスンなどの情報発信を通して「日頃できない料理をして自信をつけた」「昼食を子どもが作ってくれた」といったコメントが寄せられているとのこと。
なお、フェイスブックでは20年4月2日から、欧州などで展開していた新型コロナウイルスに関する食料品を届けるボランティアや、募金活動などの支援を要請・提供できる「コミュニティヘルプ」機能が日本でも利用できるようになった。