ジャージーでドンキに
東京ウォーカー(KADOKAWA)は、首都圏の独身者を主なターゲットにした情報誌。「東京は、一人でも楽しい」を編集コンセプトに、グルメやレジャー、文化などの話題を網羅している。関西ウォーカー、東海ウォーカーなどの姉妹誌もよく知られる。
80~90年代を中心にトレンドを振り返る高山さんの連載は、これまでトレンディドラマや卒業ソングなどを取り上げてきた。ヤンキー文化は過去テーマに比べ広がりを欠く嫌いもあるが、芸能界との相性の良さを指摘され納得がいった。
高校で暴れた経験がなくても、私たちは時代の空気として「ヤンキー的なもの」を呼吸してきたし、いまも出し入れしている。たとえば、ジャージーでドンキに出かける自分にそれを感じる。はた目にはただの「しょぼいジジイ」だとしても、だ。
それが「手を替え品を替え」して生み出されるコンテンツの影響だとは意識しないが、アラフィフのビーバップ世代なら、私以上に内面化しているかもしれない。ヤンキーは芸能史上ではなく、それぞれの心の中で生きていく。
冨永 格