マスクの品薄状態が続いている。厚生労働省が2009年にユーチューブで公開した「マスク着用の重要性」を訴える動画によると、マスクをしていない状態で咳やくしゃみをすると飛沫が約2メートル飛ぶことがわかっている。
医療・介護現場などで使われる衛生マスクは買えなくても、飛沫防止のためにせめて布で口を覆えたら――。そうした時に便利なのが、生活雑貨品の企画・販売会社のA.Y.Judie(長野県小諸市)が2020年4月7日に発売する「なんでもマスク」。ガーゼやクロスを簡易マスクとして使えるようにするマスクストラップだ。
「マスクがなくて着用できない」人にも
なんでもマスクは、ネックストラップに使用する日本製のクリップとゴムひもを使用しており、端についたクリップを生地に留めて使う。さまざまな生地や市販のペーパータオルを簡易マスクにでき、お気に入りの柄やキャラクターがデザインされた布などと組み合わせて楽しめる。伸縮性があり、男女問わず使用可能。大人だけでなく子ども用の短いサイズも展開する。
同社の発表資料によると、簡易マスクは感染リスクの低減やアレルギー反応を防ぐ効果は期待できないが、着用すると飛沫のほか、顔を触るのを防げる。厚労省は感染経路について、3月28日時点でこう説明している。
「一般的には飛沫感染、接触感染で感染します。閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされています。
飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。
接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染します」
つまり、マスク着用により、自分が新型コロナウイルスに感染していた場合に他者へうつしてしまうリスク、無意識にウイルスがついた手で顔を触って感染するというリスクを低減できる。また昨今、街中や電車で「マスクをしていないと白い目で見られるが、手元にない」という嘆きがツイッター上に複数見受けられるが、「なんでもマスク」があれば誤解されずに済みそうだ。
「なんでもマスク」は楽天オンラインショップで4月2日17時に予約販売を開始した。価格は税抜き800円。