「アイーンという手話そのものは...」
インターネット上では、この「アイーン」ポーズが手話において「志村けん」を意味しているという説が広がっている。手話には特定の人物を表す際、その人の特徴やしぐさを簡単な手話で表現する「サインネーム」がある。「アイーン」が「志村けん」を指すのも、サインネームの一つだとの主張だ。
手話に関する研究などを行う社会福祉法人全国手話研修センター(京都市)の小出新一・常務理事に取材すると、
「『アイーン』という手話そのものはない。また、志村けんさんのサインネームが全国的に固定されているというわけではありません」
と、あくまで公式な手話ではないと指摘する。
その上で、
「志村さんの場合は、音声だけではなくて身振り、表情も含めて表現される縁者さん。耳が聴こえない人にとっても、(志村さんの芸を)見られる方は多いと思う」
とし、NHKのキャスターが「志村けん」という人物を耳の不自由な人にも理解しやすいよう伝えるため、独自に「アイーン」のサインネームを使ったのではないかと見解を示した。