2020年4月から、東京都で自転車保険加入義務化が始まる。警視庁の発表によると、都内における自転車事故は17年から増加傾向にあり、19年も前年比増だった。
au損害保険(東京都港区)は、都在住で月に1回以上自転車を運転する20~50代の男女1000人を対象に自転車事故に関する調査を行い、3月26日に結果を公表した。実際に事故に遭った人はどのくらいいるか、「自転車保険」はどの程度認知されているかなどが明らかになっている。
自転車運転中の事故は全国平均より高いが...
まず「自転車を運転中に自転車事故に遭いそうになったことはあるか」。 66.7%が「ある」と答え、全国平均(60.9%)より高い結果となった。未遂ではなく、自転車運転中に実際に事故に遭ったことがある人は35.5%。これも全国平均(30.5%)より高い。
自転車事故未遂と自転車事故経験者755人に「自転車事故に遭いそうになったもしくは遭った場所」を複数回答で聞くと、トップ3は「歩道(46.9%)」、「自転車専用レーンがない車道(31.4%)」、「信号のない交差点(22.0%)」だった。「自転車専用レーンがある車道」を選んだ人は 11.4%で、同じ車道でも自転車専用レーンの有無で事故率に差があることがわかる。
自転車事故時に助けとなる「自転車保険」の認知度については、82.3%が「知っている」と答えた。ただ、自転車保険に加入している割合は32.7%で、「自転車保険には加入していないが、他の保険 (自動車保険や火災保険等)でカバーしている」は 19.9%だった。「自転車保険に加入しておらず、他の保険でもカバーしていない」が47.4%に上り、約半数が自転車保険に加入していない。世代別に見て、特に自転車保険に加入していない人が多いのは男性40代(54.4%)、女性20代(50.4%)、30代(53.6%)だ。
最後に、東京都で2020年4月から自転車保険への加入が義務化されることを知っているか調査すると、「知っている」人は 47.2%と半数を切った。この数値は19年10月にau損害保険が、当時自転車保険加入が義務化されていた兵庫県、大阪府、滋賀県、鹿児島県、埼玉県、京都府の 6府県と、義務化を予定していた神奈川県、静岡県、長野県の計380人を対象に行った調査結果と比べ、13.6 ポイント低い数値となっている。