パニック「買いだめ」やめて通常の買い物を 農水省に聞く食料備蓄の心得

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   東京都の小池百合子知事は2020年3月25日の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け週末の外出を自粛するよう都民に要請した。都内では「備蓄ムード」が強まり、一部の食品スーパーでは食料品の買い占めが起きている

   私たちはパニックにならず、どんな食料備蓄を心がけるべきか。農林水産省に取材した。

  • 外出自粛で食料備蓄どうする?
    外出自粛で食料備蓄どうする?
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業界団体にも急いで商品を供給するよう要請

   農水省食料安全保障室の担当者によれば、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国からの備蓄の呼びかけは現段階で「混乱を防ぐために控えている」状況だという。

   ただ、すでに都内のスーパーでは外出自粛に備えた食料品の「買い占め」が広がっている。担当者は「本来はこうした混乱が起こる前から備蓄しておくことが望ましい」とする一方で、今から備蓄の準備をする場合は「通常通りの買い物」を行うことが大事だと語る。

「コメやカップ麺、冷凍食品は現在通常通りの供給を行っていることに加え、業界団体にも急いで商品を供給するよう要請しています。通常通りの買い方を心がけていただければ、店頭で不足することはなくなります」
「以前(3月上旬頃に)コメやトイレットペーパーが不足した際、すぐに供給が回復したのと同様に、今回もしばらくすれば供給は回復します。落ち着いた行動をお願いしたいです」

   と呼びかけた。

混乱収まったら何をどれだけ備えるか

   「パニック買い」が収まり、商品が豊富に供給されるようになったら、後々のための備えに取り掛かってよいだろう。備蓄の参考になるとしたのが、かつて農水省が配布していた(現在はPDFで閲覧可能)「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」。この中の「新型インフルエンザ等に備えて」という欄では、不要不急の外出を控えるため「食料は2週間分程度を備蓄することが望ましい」と書かれている。

   この「2週間分程度の備蓄」は新型コロナウイルス対策においてもおおむね当てはまるといい、担当者は「2週間あったら完全に万全というわけではないが、それだけ備えておけば多少の安心にはなる」。

   「食料品備蓄ガイド」では「コメ」と「缶詰」の2品を「これだけは備えましょう!」と強い表現で呼びかけているが、担当者はそれに加えて「栄養バランスを考えた備蓄」が大事だとする。

「コメやパスタなどの炭水化物ばかりではなく、レトルト食品や肉魚の缶詰、ジャガイモやタマネギといった日持ちする野菜、ドライフルーツなどの乾物、野菜ジュースなど、毎日違うものを3食、食べられるのが理想です」
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