西原理恵子の「成功の秘訣」 無名時代は「イラスト業界のAmazon」になった

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狙ったのはほかのイラストレーターがしり込みするあの業界?
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   「火鍋チャンネル」のレギュラーメンバー、漫画家の西原理恵子さん、情報法制研究所 上席研究員の山本一郎さん、小羊肥ジャパン元代表の青山浩さん。今回は、西原さんと青山さんが「やりたいこと」を実現するまでの紆余曲折や挫折を語った。

   実業家として成功した青山さん。学生時代は警察官僚を目指し、火鍋店を経営することになるとは予想しなかったという(火鍋チャンネル5回目に詳しい)が、やりたいことの本質は当時から変わっていない。

   青山さんは東大卒業後、銀行、M&Aコンサルティング(村上ファンド)を経て独立。ファンドビジネスをはじめ数々の事業を手掛け、IT企業の社長も務めた。「やり手」のイメージがあるが、一貫して「人の役に立つこと」をテーマに、その時に自分が「したいこと」と「できること」を計り、柔軟に方向転換しながら歩んできた。

   成功の秘訣は、自分にできないことはスッパリあきらめ、早く次に行く。火鍋店を始めたきっかけも、良い意味での「あきらめ」があった。詳しい経緯は動画に譲るが、人にはそれぞれの「持ち場」があるというのが、青山さんの信条だ。

プライドが無いのが良かった

   一方、無名のイラストレーターから人気漫画家になった西原さん。山本さんが、「西原理恵子が頭ひとつ出て、伸びることができた理由」を聞くと、「プライドが無いのが一番よかった」と即答する。

   西原さんは、自分と同じように美術大学出身のイラストレーターたちは、誰も近寄ろうとしない「アダルト本」業界に足を踏み入れ、1枚800円の激安な仕事も二つ返事でこなした。「頼まれたら、その日のうちに描いて届ける」超低価格&即日納品で、しかも無料配送サービス付き。まさに「イラスト業界のAmazon」な働きぶりでどんどん依頼が増え、才能を認める人が現れたという。

   「絵に自信がなかった」という西原さんが、苦肉の策で行った工夫が目に留まり、「面白いこと描くね」と褒められた。さて、その工夫とは......?

   旧知の間柄の青山さんと西原さん。次なる夢は、この「火鍋チャンネル」の成功だという青山さんに、西原さんは「私の長年生きてきた勘なんですけど、ダメだと思う」と手厳しい。次回からは池坊保子さんをゲストに迎え、火鍋談義はさらにヒートアップする予感が。お楽しみに!

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西原理恵子(さいばら・りえこ)
漫画家。1964年高知県生まれ。武蔵野美術大学卒。88年、週刊ヤングサンデー『ちくろ幼稚園』でデビュー。代表作に『ぼくんち』『毎日かあさん』など。母から娘に向けた生き方指南『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』は30万部のベストセラーに。ほか、『りえさん手帖』『ダーリンは74歳』など著書多数。青山浩さんとは一緒にFXに挑戦したり、ネットの魚屋「サイバラ水産」でタイアップするなど旧知の間柄。
公式サイト:http://toriatama.net/

山本一郎(やまもと・いちろう)
情報法制研究所 上席研究員。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。IT関連のコンサルティングやコンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査を手掛ける。介護と育児の「Wケア」に奔走しつつ文筆活動もこなす。著書に『ネットビジネスの終わり(Voice select) 』『ズレずに生き抜く(文芸春秋)』など。
公式ブログ:https://lineblog.me/yamamotoichiro/

青山 浩(あおやま・ひろし)
株式会社小肥羊ジャパン元代表取締役。1973年大阪府生まれ。東京大学法学部卒。2005年、株式会社ウェブクルー代表取締役社長を経て06年小肥羊ジャパンを設立。勲五等タイ王冠勲章の受勲経験も持つ謎の実業家。何モノかは、西原さんによるウェブ漫画『青山浩と西原理恵子の太腕繁盛記』(https://note.com/xfy_saibara)に詳しい。
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