「コミックマーケット98」が2020年5月2日から5日、東京ビッグサイトで開催予定だ。ただ新型コロナウイルスの感染拡大により、3月19日に開幕予定だった「第92回選抜高校野球大会」の中止が決定。今夏の東京オリンピックも開催が危ぶまれており、「コミケ」についても心配する声が出ている。
3月11日には、コミケに作品を出展できる当選サークルが発表された。ただツイッターを見ると、不安な人たちは、参加者間の集団感染を恐れている。
昨年12月は計75万人来場、会場は混雑
ツイッターには、「当選しましたが、当落発表前にも公表しました通り当サークルのコミックマーケット98の参加を辞退いたします」といった、参加を見送るとの当選者が複数いる。
コミケの開催を望む声はあるが、現時点で多いのが不安の声だ。2019年12月に4日間開催された際は合計75万人が来場。毎回その混雑ぶりを撮影した写真をネットに投稿する人もいるほど、人が密集する。
「どう考えても満員電車の比じゃないほどコミケは危険」
「満員電車は基本みんな黙ってる一方でコミケはぺちゃくちゃくっちゃべるし酷いと叫ぶしリスク高いのはコミケだよなあ」
「オタク同士の濃厚接触、コミケは満員電車より危ないわよ?満員電車は飛沫感染の可能性が低いけど、コミケは飛沫感染だらけ」
と、満員電車と比較して「それ以上」とするコメントが見られる。
「オタク同士の濃厚接触はやめたほうがいいよ!!結果出たばっかだけど中止しようよ!!」、「オタク同士の濃厚接触で今後の開催を危ぶむ道を選択するのは愚策」、「コミケでオタク同士の濃厚接触とか、まさかコロナウイルス死滅するレベルなのでは...」。こうした意見も。
厚生労働省が20年3月9日に発表した「新型コロナウイルス感染症対策の見解」の資料では、「みなさまにお願いしたいこと」の中で集団感染について述べている。
これまで集団感染が確認された場所の共通点に(1)換気の悪い密閉空間であった、(2)多くの人が密集していた、(3)互いに手を伸ばしたら届く近距離での会話や発声が行われた、を挙げた。
こうした場所や場面を避けるという行動が、どの程度感染拡大のリスクを減少させるかについては、現段階では十分な科学的根拠はないと厚労省。しかし、避けることで急速な感染拡大を防げる可能性は、より確実な知見となってきたとしている。
新型コロナウイルス感染の動向は不明。5月までには、状況がある程度好転しているだろうか。