新型コロナウイルスの影響は、花き業界にも及んでいる。卒業式や送別会、結婚式などイベントの延期や中止が相次ぎ、生花の消費が冷え込んでいるためだ。
「花を飾ってみませんか」。ツイッターには、花を積極的に買おうという動きがみられる。
農林水産省「花いっぱいプロジェクト」スタート
「連日のコロナの影響でご予約のキャンセルが相次いでしまい花が路頭に迷っています」
「コロナ、花粉症のせいでお外辛いと思います。。それに急な宴会、卒業式など大口のキャンセルが多く。。お花が余ってます。。助けてください。。」
「うちの花屋でも『コロナによるキャンセル』が出始めました。何か集まりで渡す予定だったお花。ぶっちゃけウチも厳しいです」
ツイッターを見ると、生花店や店員からの悲鳴が上がっている。ほかにも、「駅前通りの花屋さんの前を通ったら『新型コロナウイルスの影響でキャンセルが入りました。20%引き』というようなPOPを見かけてしまった」、「市場に行ったら花屋さんが特売していて、いつもの半値。卒業式や送別会などのキャンセルで花屋さんも花農家さんも大打撃だそう」といった報告があった。
こうした状況の中、農林水産省は20年3月6日に花の消費拡大を図るため、家庭や職場での花飾りや花の購入促進を目的にしたプロジェクト「花いっぱいプロジェクト」を開始した。
農水省の公式サイトによると、3月14日のホワイトデーに向けて花贈りの推進や、イベント等の開催自粛で余った生花を産地の生産者と連携して販売、公式フェイスブックやツイッターなどで花贈りの事例を紹介するなど、情報を発信していくという。
買いに来た客に店からも「お礼」が
ツイッターでは、生花店がピンチだと知った一般ユーザーから、「花を買おう」という投稿のほかに「実際に買った」という声が挙がっている。
「牛乳をスーパーで買った帰り道、お花を買ってきた。ほんの少しだけど、誰かの助けになりますように」
「花を買うようにとTLで見たので花を買った。殺伐とした世にやさしい存在...」
「コロナで卒業式などが中止になり、花屋も大変と聞いたので花を買って玄関に飾った。花があると華やか」
こんな素敵なエピソードもあった。
「花屋さんで『コロナ自粛で花屋業界の危機だと聞いて買いに来ました!』と正直に言ったら枯れかけで売り物にならない花をおまけしてくださった...ありがとうございます」
「コロナ騒ぎで花屋さんが不振だということで、久しぶりに夫に花を買ってみた。思いのほか、喜ばれた」
「コロナの影響で花があまってるみたい。今が卒業式シーズンで売れ時なのに、咲き時なのに...近くの花屋でチューリップ1束買ったらおまけにもう1束いただいた」
連日、新型コロナウイルスの話題が続いている。臨時休校や在宅勤務により、家で過ごす時間が普段より長い人は多いだろう。こんな時だからこそ、部屋に色鮮やかで美しい花を飾ってみるのも、良さそうだ。