環境保全団体「WILDAID」と認定特定非営利法人「アフリカゾウの涙」は、日本の象牙市場閉鎖の後押しを目的とした運動「#REDonNOSE運動」を2020年3月3日に開始した。
WILDAIDのアンバサダーに就任したタレントのベッキーさんと、妹でダンサーのジェシカさんによるキービジュアルや動画が公開されている。
鼻を赤く塗り運動に参加
WILDAIDの報道向け資料によれば、野生のアフリカゾウの数は象牙の需要を満たすことを目的に、15分に1頭のペースで数万頭が密猟されているそうだ。絶滅も危惧される中、2016年のワシントン条約締約国会議(Cop17)では象牙の国内取引を世界的に閉鎖することが決議された。
一方で、日本は2020年現在で世界最大級の象牙販売国だ。日本国内で取引される象牙の8割が印鑑として消費されているが、あまり認知されていないと発表資料にはある。
「#REDonNOSE運動」は日本国内の象牙販売ストップを目指し「私は象牙を選ばない」と宣言する運動だ。運動には、ゾウの象徴とも言える鼻の部分に、「ゾウの血」と「印鑑の朱肉」をイメージした赤い色を塗ることで参加できる。
キービジュアルは、横並びになったベッキーさんとジェシカさん、ゾウ、それぞれの鼻の上を赤い一本線が貫くデザインになっている。
第一子妊娠中のベッキー「考えさせられました」
運動の開始とともに、インスタグラムで使えるAR(拡張現実)カメラエフェクト「REDonNOSE」も公開された。顔認証機能により赤色のラインが鼻の上に表示され、キービジュアルと同じ構図で写真を投稿できる仕組みだ。
「#REDonNOSE運動」の公式サイトではベッキーさんとジェシカさんが出演するキャンペーン動画が見られる。2人がそれぞれアフリカゾウ保護への思いを語る中で、鼻を赤く塗って運動に賛同する様子が映されている。
今回の運動について、ベッキーさんは「私自身が今、命について深く考える時期ですので、今回のプロジェクトは本当に考えさせられました」と、第一子妊娠中の自分と重ね合わせてコメントした。
ジェシカさんは「この小さなワンステップを全員がやったらものすごい変化が起こる。だから、自分が小さなステップを踏んでいるときに自分を信じてもらうこと、それが一番大切だと思います」とした。