ラッシュ時の急行「時速30キロ」にあ然 都市圏の通勤路線に大きな差

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東急と京王が遅い理由を分析

「純粋に、いつもの通勤・通学路線がどれくらいの表定速度で走っているのかを知ってもらえたら嬉しいです」

   そう語るのはイラスト制作者のカオストレインさんだ。グラフィックデザイナーが本業で、ツイッターでは「主要駅からの終電マップ」など、趣味で作った鉄道関連のイラストを投稿している。今回のイラストは同僚との会話中、いつも使う通勤電車の「遅さ自慢」が話題になったのを機に制作したという。

   ところで、東急と京王の路線はなぜここまで遅いのだろうか。カオストレインさんは、前を走る列車が詰まる「ノロノロ運転」の発生が原因だと分析する。

「東急と京王は長距離の複々線(線路が上下2本ずつあり、普通列車と優等列車とが別の線路を走れる)区間がなく、スピードを出しづらい環境にあります。優等列車の停車駅も多い。駅間の距離は非常に短く、各駅停車の本数が多いため、前を走る各駅停車をなかなか追い越せないのも大きな要因です」

   一方、私鉄の上位3路線は下位の2社とは対照的な環境だとしている。例えば東武スカイツリーラインは、関東の私鉄で最長の複々線区間を持ち、短い間隔で優等列車を走らせる余裕があると指摘。成田スカイアクセス、つくばエクスプレスの両線は駅間が長く、スピードが出しやすいことを高速度の要因に挙げた。

   また、全体的に私鉄よりもJRが速い理由については「(私鉄と比べ)駅間距離が長く、スピードを出しやすい」ことが要因だと分析する。JRの中でも中央線が遅いのは「複々線区間が短く、今回の対象区間『八王子→新宿』では快速列車の通過駅がほとんどないことから、数値上はかなり遅い結果となってしまいました」と説明した。

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