例えるなら「トリプルアクセル」
――佐川選手は、自分のスケートボードのどこを見て欲しいですか。初めて見る人たちにも分かるように、例えて頂けるとありがたいです。
佐川 自分は板を回転させるトリックが得意です。例えるなら、フィギュアスケートのトリプルアクセルですかね(笑)。フィギュアスケートを知らなくても、「トリプルアクセルってすごいよね」と定着しているじゃないですか。自分のスケートボードを見て、板を回転させるトリックがすごいって思ってもらえれば。
――フィギュアスケートの話が出ましたが、スケートボードも同じように競技時間があり、そこで技をみせます。佐川選手は構成をどのように考えていますか?
佐川 パーク(ジャンプ台など構造物が設置されているスケートボード場)によって、セクションの配置や坂の角度が違います。そこで、自分の目で見て、自分のできる技を頭に並べていく。そして、練習して、流れが見えるように補正をします。
――東京五輪に向けての意気込みを。
佐川 五輪はすごい大会ですし、出たいとは思うのですが、現時点では難しい状況ではあります。スケートボードの場合は、選出へのレギュレーションが定まっていない部分もありますので、自分が出場できる大会に出て、そこで勝って、五輪に出場出来ればよいなと思っています。
――他の選手たちの動向は気になりますか。
佐川 そういうのはないですね。ライバルとかではなくて、スケート友達って感じです。スケートボードは「〇〇に勝つ」ではなく、いかに自分の持っている技にのれるかなのです。もちろん、大会前に周りの練習を見て、「この技じゃダメだな」と構成を変えることはあっても、「vs」の意識はないです。東京五輪まで、自分のメイク率を高めていければと思います。
佐川涼(さがわ・りょう) 1999年8月24日生まれ。Element主催のアマチュアコンテスト、Make It Count 2016のジャパンファイナルを制し、 スペイン・バルセロナにて1週間でパートを制作するという世界最終戦に参加。神奈川県のスケーターを中心に結成されたThePEACEのメンバー。実兄はIFO所属のプロスケーター・佐川海斗選手。クリスタイルガイザー所属。