東京都交通局は2020年2月14日まで、都営大江戸線六本木駅構内で「すべての『今日』のために」と題した写真展を開催している。都営交通に対する理解や愛着を深めてもらうことを目指す「PROJECT TOEI」の一環だ
展示されているのは、70 年以上の歴史を持ち、世界で活躍する写真家集団「マグナム・フォト」のフォトグラファーが撮影した都営交通の「現場」。都営交通の車内から路線、整備場、都営沿線の街並みを、プロ独自の視点で切り取っている。
東京は「小宇宙のよう」「秩序の中に色のカオス」
撮影者はマーク・パワー氏、ゲオルギィ・ピンカソフ氏、ハリー・グリエール氏の3人で、掲出点数は全67 点。駅の中の通路やエスカレーター脇の壁面、コンコースなど至るところで作品を目にできる。東京都交通局は発表資料で「彼らの感想は三者三様ですが、共通しているのは東京で働く人々暮らす人々の真面目さ、そして不可思議さ、わからなさでした」と説明。そのうえで「世界的な写真家の視点を通じてどのように見えているのか、またそこから"東京"という場所の特異性と魅力を感じ、新たな気づきを感じてほしい」としている。
都営交通の写真を撮影した際の3人のコメントは、以下の通り。
パワー氏
「この現場は小宇宙のようでした。そこに一つの世界が出来上がっている感じがしました」
ピンカソフ氏
「ここに暮らす人は競争のためではなくて、みんなが高い基準を設定して挑戦している気がします。どの分野においても。見ていて気持ちがいいですね」
グリエール氏
「東京に初めて来たとき、カルチャーショックだった。すべてが整っていて、クリーンで。 秩序の中に色のカオスと、不思議なものがたくさん上から吊り下がっている」