必要な栄養素を手軽にとれる「完全栄養食」に、近年注目が集まっている。
多くのメーカーの中で消費者の支持を拡大しているのが、英国発の完全栄養食ブランド「Huel(ヒュエル)」だ。バニラやチョコレートなど様々なフレーバーのドリンクが売りで、2020年1月24日には全世界での消費数がシリーズ累計1億食を突破したと発表した。
日本での売れ行きは全世界で6位
完全栄養食とはビタミン、ミネラル、タンパク質など、人が生きる上で必要な栄養素をバランスよく摂取できる食品のことだ。
日本国内ではドリンクやグミを手がけるコンプ(東京都)、パンやパスタなど主食が強みのベースフード(東京都)といったメーカーが商品を展開。19年3月からは食品大手・日清食品(東京都)が主力商品の麺を使った「オールインパスタ」を販売している。
15年6月に英国で販売を開始したHuelは、19年4月に日本語版の公式サイトを開設。欧州や米国、ブラジルなどで人気を博してきた商品が、日本のユーザーにも手軽に買えるようになった。
Huelの完全栄養食は、ボトルタイプと水に溶かして飲む粉末タイプの2種類だ。朝食や昼食時、通常の食事に代えて飲むことで、一日に必要な26種類の栄養素を摂取できる。フレーバーはバニラやチョコレートなど数種類から選べ、動物性食品を使っておらず、価格は1食あたり246円から。同社の担当者も「忙しい時でも栄養素がたっぷり手早くとれる便利フードです」と話す。
20年1月時点で全世界約100か国に展開。シリーズの累計消費量は1億食を超えた。担当者によると、日本での売れ行きも全世界中6位と好調だという。
別売りの「フレーバーブースト」で「味変」
実際の味はどうなのだろうか。J-CASTトレンド編集部がボトルタイプの「Huel Ready-to-drink」と粉末タイプの「Huel Black Edition」を試飲してみた。
まずは「Ready-to-drink(バニラ味)」。ボトルをよく冷やしコップに注ぐと、優しいバニラの香りが漂ってくる。飲むと豆乳のようなトロトロとした舌ざわりだが、同時にしっかりとした甘さもある。このままでも十分、飲みやすさを感じた。
一方、粉末タイプの「Huel Black Edition(バニラ味)」。粉末タイプは白いパッケージの通常版と黒いパッケージの低糖質版があるが、試飲したのは後者だ。
まずは専用ボトルに冷たい水を入れ、そこに粉を溶かして10秒間しっかりと振る。コップに注ぐと、茶色いつぶつぶが入った、ボトルタイプよりもドロっとした液体であることがわかる。飲むと、甘さはかなり控えめに感じた。
ここで、別売りの粉末「フレーバーブースト」を使ってみる。抹茶、バナナなど11種類の味を展開するフレーバーブーストは、バニラ味のHuelに入れることで「味変」ができる。キャラメル味のフレーバーを入れて混ぜると、それまでなかった甘さが加わり、だいぶ飲みやすくなった。フレーバーをうまく活用することで自分の好きな味を楽しめそうだ。
Black Editionは、通常版に比べ炭水化物が50%削減され、タンパク質が33%増量されている。さらに人工甘味料不使用、グルテンフリーとなっている。
価格は「Huel Ready-to-drink」が500ミリリットルのボトル12本入りで6624円から。粉末タイプは通常版の「Huel Powder v3.0」が2パック(34食分)8370円から(グルテンフリー版は1万円)、低糖質版の「Huel Black Edition」が2パック1万円から。いずれも定期購入価格。
フレーバーブーストは各種150グラム1710円(抹茶のみ2420円)、各種2~3グラムずつ入った10種サンプルセットが710円。なお海外発送のため、1万6666円以下の商品は免税となる。
Huelの販売サイトで購入可能だ。