東京五輪へ「まっしぐら」 猫ひろし「カンボジア人」の誇りを胸に【特集・目指せ!東京2020】

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「今もカンボジア人で、これからもカンボジア人」

   ――リオ大会から4年が経ちますが、カンボジアのマラソン界に変化は感じますか。

猫 僕と同時期に走っていた選手がコーチになったり、下の世代の若手が少しずつ育ってきて、いい記録を出していますね。彼ら(若手)はもちろんライバルですが、僕が日本で練習しているのを見て「その練習方法でやりたい」という選手もいました。それを実践した選手が速くなっていったのは、仲間として嬉しかったですね。

   ――ご自身の変化についてもうかがいます。現在42歳、肉体の衰えを感じることはありますか。

猫 トイレが近くなりましたね。ひどい時は夜3回くらいトイレに行きます」

   ――(笑)競技面での変化はないですか。

猫 あっ、競技面ですか(笑)。やっぱり疲れは取れにくくなりましたね。以前は仕事が終わった後に40キロ走をやっていたんですが、そういうのはやめました。今はキチッと休んで、キチッと走って、キチッと食べて、というスタイルです。

   ――生まれ育った国・日本での五輪開催をどう思いますか。

猫 「ついに来たな」という感じですね。僕の育った国ですから。2013年に開催が決まったときは、IOC(国際オリンピック委員会)の誰かが俺のことを調べてるんじゃないかと思いました(笑)。

   ――もし東京五輪に出られるなら、日本代表として出たいという思いはありますか。

猫 それは考えたことがないですね。今もカンボジア人で、これからもカンボジア人。国籍の変更を受け入れてもらったからには、カンボジア人として出ることしか考えていません。

   ――最後に、東京五輪に向けた意気込みをお願いします。

猫 まずは3月1日の東京マラソンで自己ベストを出すことが目標です。そこで結果を出せば、その先の五輪代表も見えてくるかもしれないので、笑顔でゴールできるよう「猫まっしぐら」で頑張ります。
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