文化庁と独立行政法人日本芸術文化振興会は、美術展や舞台芸術公演などを通じて「日本の美」を伝えるプロジェクト「日本博」の広報大使に女優の黒柳徹子さんを起用する。
2020年1月15日、東京都内で行われた任命式に出席した黒柳さんは「私に任せていただけてよろしいのかと思うような、とても嬉しいお話」と喜びを語った。
ニューヨークでチャップリンに話しかけられる
日本博は美術や文化財、舞台・メディア芸術など各分野における「日本の美」を国内外に伝えることを目的としたプロジェクト。東京オリンピック・パラリンピックが行われる今年を中心に、日本各地で企画展やイベントを実施する。
式では萩生田光一文部科学相が黒柳さんに日本博広報大使の任命状を手渡した。萩生田氏は、黒柳さんがユニセフ親善大使として国内外問わず多くの人に親しまれている点を任命理由に挙げ、
「ご就任を契機に、オリンピック・パラリンピックが開催されるこの年から、広く国内外の皆様に日本博が認知され、より一層日本文化に興味関心を持っていただければ幸いです。黒柳さんの日本博広報大使としての精力的なご活躍を期待します」
と語った。
黒柳さんは「本当に大切なお仕事。こんなことを私に任せていただけてよろしいのかと思うような、とても嬉しいお話がございまして、喜んでお引き受けさせていただきました」と述べた。
黒柳さんはその後のトークショーで、かつて留学していた米ニューヨークでのエピソードを披露。黒柳さんが着物姿で街を歩いていると、喜劇役者の故チャールズ・チャップリンと遭遇し「ジャパーン!歌舞伎!鵜飼!寿司!」と話しかけられたという。「着物を着ただけで水戸黄門の印籠ぐらいの威力があった」と、チャップリンを前のめりにさせた「着物の力」を振り返った。