東京のベッドタウンとして、人口約130万人が暮らす埼玉県さいたま市。Jリーグのチームがある大宮や浦和といった地域を含む県最大の都市だが、市内に地下鉄はほとんど通っていない。
しかし、ツイッター上では架空の「さいたま市営地下鉄」路線図を勝手に作る人が現れた。制作者本人を取材した。
「実家まで乗り換え無しで行けそう」
噂の路線図を見ると、「南北線」「環状線」など色分けされた5つの路線が網の目のように展開している。実在しないとはいえ、まるで東京都内の地下鉄路線図を思わせる複雑さだ。
駅の名前もマニアックだ。例えば「円阿弥(えんなみ)」「千貫樋(せんがんぴ)」は、初見でふり仮名なしで読むのが難しい。「奈良」や「奈良瀬戸」は、西日本の地名かと思ってしまう。しかし、地図サイトで名前を検索すると、いずれもさいたま市にある地名や施設、公園の名前がヒットした。現実のさいたま市をベースに作られているとわかる。全体的に見ても、「大宮」や「浦和」、サッカー代表の試合会場に使われる「埼玉スタジアム」などをのぞき、やはり地元住民にしか伝わらないのではないかと思う駅名ばかりだ。
一方、ツイッター上のさいたま市民にとっては地下鉄開通が「念願」のようで、
「ほしぃぃぃ!!」
「我が家から実家まで乗り換え無しで行けそうです」
と、実現を望む声が続出。中には「上尾にも伸ばしてくださいお願いします」と、さいたま市の隣にある上尾市への「路線延伸」を要望する人もいた。