忘年会シーズンだ。NHK「ニュースウオッチ9」が2019年12月10日、職場の忘年会に参加しない「忘年会スルー」をする社員が増えていると報じた影響か、翌11日のツイッタートレンドワード1位にはこの語句がランクイン。「#忘年会スルー」のハッシュタグをつけ、多くの人が忘年会にまつわる考えやエピソードをツイートした。
インターネット上には「【忘年会スルー】忘年会をスルーする若手社員続出 「5000円払って上司の話を聞くのは苦痛」というまとめ記事もある。本当に世の若手社員は忘年会を嫌がり、参加拒否しているのか。
50代も「上司・部下と会話をするのが億劫」
ネットリサーチを手掛けるネオマーケティング(東京都渋谷区)が18年12月6日に結果を公表した、「忘年会」がテーマの調査に興味深いデータがある。全国の働く男女1000人(20~60代、各年代200人ずつ)に「忘年会」が好きか嫌いか聞いたところ、全体では「好き・やや好き」派と「あまり好きでない・好きでない」派が半々だったが、年代別では意外な回答割合になった。20代・30代の若手は「好き派」が「イヤ派」を上回り、40代・50代では逆の結果となったのだ(写真2)。
「イヤ派」385人を対象に理由を調べた。各年代の最多回答は、20代・30代が「上司・部下と会話をするのが億劫だから(20代:58.5%、30代:49.3%)」、40代が「親しくない人と会話するのが得意でないから(48.8%)」、50代は「上司・部下と会話をするのが億劫だから」「親しくない人と会話するのが得意でないから」「アルコールがそもそも好きではないから」がそれぞれ43.8%で同率一位、60代は「酔っ払っている人が面倒だから(44.3%)」だ。年代が上がっても人間関係に悩み、忘年会を敬遠している人はいるようだ。
普段接点ない人は「話したい」か「気まずい」か
J-CASTトレンドは20~30代の男女15人に「職場の忘年会は好きか」尋ねた。結果は「好き(10人)」「嫌い(5人)」。「好き」と答えた人の多くが「こういう機会がないと交流できない人と話せる」ことを理由として挙げている。
一方「嫌い」な人からは、「気心知れた人たちとの集まりならいいが、職場の人間相手だと何を話していいかわからず気まずい」「仕事でもないのに、時間的に拘束されるのが嫌」などの声があった。「忘年会が好き」な人のなかにも「今の職場はいいが、人間関係がよくない会社の忘年会だとしたら嫌いかもしれない」「部署ごとではなく会社全体で行ったり、新卒だからという理由で毎年新卒に幹事を任せたりする忘年会には懐疑的」と、条件によっては印象が変わると話す人がいた。