「考えてみてください。自分に何ができるのか」
コンクールでは、応募作品1点につき50円をFAO(国連食糧農業機関)の「FAO飢餓撲滅草の根募金」に寄付しており、今年は143万6800円に上った。 出席したFAO駐日連絡事務所のンブリ・チャールズ・ボリコ所長は、自身のスピーチで「たくさんの寄付をいただきましたこと、本当にありがとうございます」と流ちょうな日本語で感謝した。
ボリコ氏はスピーチ中に世界の食料問題についても触れた。現在世界では8億2100万人以上の人々が、食べ物がなく苦しんでいる一方で、日本では1日一人あたりお茶碗一杯分の食べ物を無駄にしていると指摘。
「これだけの量の食べ物を捨てるということは、(食べ物を)作るために使った水や土地など、農家の人々の仕事もすべてゴミ箱に捨てるようなものです」
と日本のフードロス問題に警鐘を鳴らした。
FAOでは2030年に飢えで苦しむ人をゼロにするための「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」を掲げている。ボリコ氏は、コンクールを通じて牛乳について考えることが、飢餓や肥満など食べ物の問題を考えることにもつながるとし、
「考えてみてください。自分に何ができるのか。家族、お友達などと話し合ったり、行動に移してみてください」
と呼びかけた。