カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。まずはマーフィー騎手さま、ありがとうごじぇいきゃすた。先週のジャパンカップで最内をついてスワーヴリチャードを勝利に導いてくれたじぇい。おかげで三連単◎△△当てたよ。カスヨ姉さんも△◎△で三連複当てたじぇい。この調子で今週のチャンピオンズカップ(2019年12月1日、中京競馬場、ダート1800メートル)もいただくきゃすう。
カスヨ チャンピオンズカップは、もとはジャパンカップダートといったわ。このレースも国際レースという位置づけなんだけど、5年前に名前が変わってから、国際招待制がなくなったのね。外国馬が一頭も来なかったジャパンカップの前にすでにガラパゴス化が進んだというわけ。でも今回はジャパンカップ同様、騎手は世界の一流がそろい、ジャパンカップとは違って馬も国内一流のダート馬がそろったわ。それにこのレースは、穴馬がよく来るから、穴狙いのわたしの出番よ。
6歳が強いレース
カス丸 カスヨさんの本命◎はルメール騎手のゴールドドリームだじぇい。
カスヨ 一昨年の優勝馬よ。ゴールドドリームはここで優勝してからその後の9レースすべてで馬券になっている怪物よ。しかも9レースはすべてGI。昨年は一とん挫あって、このレースに出なかったけど、実力はダントツのナンバーワン。これほど走る馬はいまどき見当たらないわね。ただ、前走の南部杯(盛岡、ダ1600メートル)で3着だったから、今回はおそらく1番人気じゃないわね。あのゴールドドリームも衰えが見えた、という声が聞こえるわ。でもまだ6歳よ。このレースが中京に移ってからの過去5年で2勝してるのは6歳馬だけよ。人気は落ちても実力は変わらず、穴狙いのわたしとしては絶好の狙い目だわね。
カス丸 ゴールドドリームは爺も対抗〇にしてるじぇい。で、本命はヴェンジェンスだけど、いちばん外枠きゃすう。大丈夫なの?
ガジュマル爺 日本の一流ダート馬がそろったというのはそうなんじゃが、これに昨年の覇者、ルヴァンスレーヴがおれば最高じゃったな。まあ故障後の調整中じゃから仕方あるまい。わしにしてみれば、ルヴァンスレーヴがいないレースはどんぐりの背比べというもんじゃ。ヴェンジェンスを選んだのは意外でもなんでもないわい。今回のメンバーから「強い馬」を選んだ結果じゃ。確かに一番外の16番に入ったが、差し馬じゃから外のほうがええじゃろ。前走のみやこステークス(GIII、京都、ダ1800メートル)では3コーナーから追い込みをかけて最後の直線で見事な差し切り勝ちじゃ。今回出ておるウェスタールンドやワイドファラオなんかをごぼう抜きにしておる。ここの中京のコースは、坂の途中からスタートし、途中ペースがあまり落ちることがないんじゃ。まあ、並はずれたスタミナが必要ということじゃ。みやこSのように早めのスパートをかけ最後までスピードが落ちないレースができるヴェンジェンスならぴったしじゃ。左回りのコースはすべて馬券になっておるほど得意じゃから、GIが初めてでもこのメンツなら勝ち負けの勝負は十分あるはずじゃ。
カスヨ でも、このレースが中京に移ってからの過去5年をみると、8枠の馬は一頭も馬券に絡んでないわよ。爺がみやこSを当てたせいでヴェンジェンスを本命にしてると思うけど、データ上は非常に厳しいということは言っておくわね。わたしの対抗はインティよ。前走のみやこSでは1番人気を裏切って15着だったけど、逆に、この馬はともかく逃げないとダメだということがはっきりしたわ。今度は鞍上がユタカちゃん(武豊騎手)に戻るし、逃げ馬もほかにはいないようだから春のフェブラリーステークス(GI、東京、ダ1600メートル)を勝った時のように勝ち切る可能性も十分ね。
今年から3歳の斤量が軽量化
カス丸 1番人気が予想されるクリソベリルはどうなの?古馬(4歳以上)が強いダート戦では3歳は若すぎるかもしれないけど、去年、ルヴァンスレーヴが勝ってるきゃすう。
カスヨ わたしは押さえ△よ。ルヴァンスレーヴの場合は、チャンピオンズカップの前にゴールドドリームに勝っていたほどの実績があったからね。それに比べると、クリソベリルはデビューから5戦5連勝。負けなしとはいえ、戦ってきた相手をみると実力がどの程度なのか測りかねるところがあるのよね。でも追い風もあって、今年から3歳は斤量が55キロに軽くなるわ。ルヴァンスレーヴは56キロだったけど、1キロの差は大きいかもしれないわね。まあ、だからといって、あっさり勝つところまではどうかしら?やっぱり押さえだわね。それより穴馬よ。まずはウェスタールンド。去年の2着馬ね。後方から確実に末脚を使ってくるわ。しかも、鞍上はスミヨン騎手よ。継続騎乗だから心強いわね。あと末脚といえば、やはりオメガパフュームだわ。左回りのコースは苦手という指摘があるんだけど、今度は世界のレジェンド、デットーリ騎手がまたがるから要注意よ。あとはタイムフライヤー。こちらはマーフィー騎手よ。前走の武蔵野ステークス(GIII、東京、1600メートル)で2着。芝からダートに移って、やっと感触がつかめてきた感じね。なんといってもGI馬だからね。底力はあるのよ。
ガジュマル爺 わしはチュウワウィザードじゃ。地方・中央の交流レースでGI・JBCクラシック(浦和、ダ2000メートル)をきっちり勝利しておる。いまや絶好調じゃ。それとチャンピオンズカップと相性がいい武蔵野Sを勝ったワンダーリーデル。1800メートルを走るのは初めてじゃが、左回りのスペシャリストじゃ。あとは3歳のワイドファラオ。芝からダートに移っても堅実に走っておる。先行できて前残りの可能性が十分あるはずじゃ。
カス丸 うーん、「絶対王者」がいないレースきゃすう。ここは若い力を信じてクリソベリルが本命だじぇい。