ランニングポータルサイト「RUNNET(ランネット)」を運営するアールビーズ(東京都渋谷区)は、「日本全国DOスポーツ活性化プロジェクト」記者発表会を、東京・渋谷で2019年11月28日に行った。
プロジェクトは、市民、自治体、競技団体、企業などと協業し、スポーツを通じた健康増進や地域活性化を推進する官民一体の新事業。説明会ではその一環として、ランネットをベースにした総合DOスポーツポータルサイト「arbeee.net」の開設や、スポーツ実践の機会づくりに貢献する100大会・イベントに最大100万円、総額1億円をサポートする企画の実施が発表された。同企画の選考委員に選ばれた元F1レーサーの片山右京さんやスポーツキャスターの荻原次晴さん、元プロテニス選手の杉山愛さんらが駆け付け、スポーツにかける思いを語った。
荻原次晴「雪合戦とマラソン」企画を提案
発表会は2部制で、第1部は「スポーツ振興によるまちづくりのための包括連携協定締結式」が行われた。アールビーズは全国の各自治体と包括連携協定を結ぶことで「arbeee.net」と連携し、対象自治体におけるスポーツ情報や施設情報などを集めたDOスポーツポータルサイト「スポーツタウン」を展開する。この日は、協定を結んだ北海道網走市、北海道羊蹄山麓町村長会議、長野県松本市、兵庫県加古川市、佐賀県などの代表者が1人ずつ、アールビーズ代表取締役社長の橋本治朗氏と共に登壇し、報道陣に締結書を公開した。
第2部では「総額1億円サポート企画」選考委員に選出された著名人たちが意気込みを語った。
荻原さんは「全国から様々なアイデアが寄せられてくると思いますが、そこから(支援を受ける企画を)選ぶことは非常に責任のある任務だと感じている」と真剣な表情で語った後、ふっと笑って「我々選考委員も企画に応募していいという話を社長から聞いています。例えば、雪合戦とマラソンなんてどうでしょうか」と一言。続けて、
「マラソンの起源は『マラトンの戦い』から来ているのだそうです。そこで、まずは雪でかまくらを作り、それを雪玉で制圧します。その戦いの結果を、何キロか先に伝えに行くというゲームをやってみたら楽しいのではないかと(笑)。まだ漠然としているので私もさらにアイデアを練って応募したいと思います」
と話し、会場の笑いを誘っていた。
選考委員の中で最年少、元競泳選手の松田丈志さんは、出身地である宮崎県延岡市で行われていた地域のスポーツイベントにまつわるエピソードを明かした。
「地域の漁師さんに漁船で誘導してもらいながら、離島に向かって泳ぐ人気のオープンウォータースイミング大会がありました。引退したら出場して、ぶっちぎりで優勝してやろうと思っていたのですが(笑)、なくなってしまったんです。運営や資金などの問題が原因だったのかと。このように、魅力的なのに継続が難しい大会が日本各地にあるのではと思うので、そこをサポートして地域を盛り上げられるプロジェクトになればいいなと」