サントリー食品インターナショナルは、2018年9月、健康寿命延伸への貢献を目指す「サントリー100年ライフプロジェクト」を開始した。その一環として19年8月、「人生100年時代」に向けた意識調査を実施。10月にその結果を公表した。
現代では医療技術の発展などにより、世界で長寿化が進み、100歳まで元気に生きることを踏まえた人生設計が求められる。本調査では、そうしたなかでどんな健康に関するキーワードを気にしている人が多いのか、健康を保つために取り組んでいることは何か、また「人生100年時代」をどう思っているのかなど、実態を浮き彫りにしている。
50代女性の6割超「長生きしなくても大丈夫」
まず、20~70代の男女2700人の中から「人生100年時代」について「内容を知っている」と答えた590人に、「将来気をつけたい/予防したい症状」を聞いた。1位は「認知症(48.2%)」で、「がん(45.4%)」を上回る結果になった。サントリー食品インターナショナルは「人生100年時代に向けて健康寿命が重視され、生涯にわたって自立して"よく生きる"ことに対し意識が向いていることがうかがえる」と分析している。
「人生100年時代」を知っている2300人(「内容を知っている」「見聞きしたことがある程度」と答えた人)に、思いを聞いた。全体で見ると「幸せだと思う」人は55.3%と半数をやや超えているが、30代から60代の中間層は、「幸せだと思う」と「負担に思う」の割合が拮抗。50代女性に限れば「幸せだと思う」人は44.9%と他の年代に比べて少なく、「長生きしなくても大丈夫だと思う」人も64.1%と顕著に多い。このことから発表資料には、
「今を大切に生きたい、あるいは長生きを幸せだとは思わないという、未来を重視しない傾向がある」
とある。