耐水害住宅に施された数々の工夫
耐水害住宅は、「浸水を防ぐ」「逆流を防ぐ」「水没を防ぐ」という3つのポイントに着目して開発されている。
床下浸水を防ぐため、基礎換気口は水の流入を止める仕組みになっている。
床上浸水は、窓と玄関ドアに自動車ドアの技術を応用したパッキンを取り付け、外部浸水時に水圧によって窓や扉が押される力を利用して止水性能を発揮するようにして対策。水の侵入口となる鍵穴を通常よりも高い位置に設置したり、窓ガラスに強化ガラスと合わせガラスの両方を採用したりする工夫もされている。
宅内の配管系統に逆流防止弁を設置することで下水の逆流を防ぎ、貯湯タンクのポンプや基板などの電子部品をタンク上部に配置、エアコン等の室外機は基礎に固定した専用架台に設置することで、水没を防止する。
実験で使われた技術は、2019年内の商品化を目指している。価格は一般住宅より数十万円高くなる予定だ。