サッカーJ1ヴィッセル神戸でプレーする元スペイン代表MF、アンドレス・イニエスタ選手が、創業360周年を迎える菊正宗酒造(兵庫県神戸市)のアンバサダーに就任した。2019年10月28日にオンエアを開始した、パック酒「しぼりたてギンパック」の新CMほか同社公式ウェブサイト内の特設ページで見られる動画に出演している。
イニエスタ選手は神戸市の相楽園で10月28日に行われた「菊正宗創業360周年」記者発表会に登場。特別ゲストとして招かれた、元サッカー女子日本代表の澤穂希さんとサッカーや地元・神戸にまつわるテーマで対談した。
法被を着て「こっちも悪くないね」
発表会では、菊正宗の法被に袖を通したイニエスタ選手が「ギンパック」を飲んで「キニイッタ」と笑顔を見せる「イニエスタ、ノミマシタ」編と、同社代表取締役社長・嘉納治郎右衞門氏とイニエスタ選手がギンパックを酌み交わす「嘉納治郎右衞門社長対談」編の新CM2種が披露された。CM放映後に登場し、嘉納社長から法被を着せてもらったイニエスタ選手は司会から「似合っていますね」と話を振られると、
「サッカーのユニホームの方が着慣れてるけど、こっちも悪くないね」
とにっこり。「菊正宗ファミリーの一員になれて、とても嬉しい。日本人ではない自分が、日本を代表する、伝統的な酒造会社のアンバサダーになれたのは素晴らしいこと」と喜びを表した。
イニエスタ選手は2010年のサッカーワールドカップ(W杯)、澤さんは2011年女子W杯の優勝にそれぞれ貢献しており、W杯決勝でゴールを決めた共通点がある。発表会終盤のトークセッションで、イニエスタ選手が澤さんに、11年W杯決勝でゴールを決めた時の気持ちについて質問すると、
「本当に夢のような瞬間だった。みなさんのパワーが自分にわっと来てくれて、そのおかげでとれたゴール。『日本の女子サッカーの歴史が変わる』という感覚がありました」
と回答。イニエスタ選手も自身の経験を踏まえて「感じたことは似ていると思う」と共感を示し、「一国の期待を背負い、長年夢見てきたタイトル獲得に貢献できた。歴史に残るという意味でも、素晴らしい瞬間だったと思う」と話した。
また、澤さんから「困難にぶつかった時の乗り越え方」を聞かれたイニエスタ選手は、「自分の持っている可能性、これまで積み重ねてきた努力など、自分を信じて進むことが大切」と語った。「困難にぶつかった時にどんな言葉を使うか」と質問を返された澤さんも「私も自分にポジティブな言葉を使っている。『澤穂希は絶対できる!』とか」と拳を握りながら答えていた。
菊正宗酒造は今年、創業360周年と共に会社設立100年という節目を迎える。新たに「灘から世界へ。」というコーポレートスローガンを掲げ、地元の灘から世界へと日本酒の魅力を発信するとともに、美容や健康分野への取り組みにも力を注いでいくという。