全国的に暑い日々が続いている。人間はもちろん、動物たちにとっても厳しい暑さで、複数の動物園のSNSアカウントが様々な方法で涼をとる動物たちの様子を投稿している。
動物園では、どのように暑さ対策に取り組んでいるのか。J-CASTトレンドは鹿児島市の平川動物公園に取材した。
シカたちは水飲み場を活用
平川動物公園の広報担当者によると、動物たちも暑さから体調を崩すことがある。胃の調子が悪くなったり、食欲が落ちたりするという。
暑さへの耐性は個体によって異なり、種類はもちろん、動物園生まれか野生だったか、移動してきた動物なら以前の動物園の住環境によっても左右される。
例えば、長野県の動物園からやってきたレッサーパンダは、他のレッサーパンダより暑さに弱く、空調の整った室内で過ごしているという。ただ、同じ園に長くいると動物たちもその土地の環境に慣れてくるようで、カナダ生まれのホッキョクグマは、やってきた当初よりは過ごしやすそうにしているとの話だ。
同園ではクーラーやミスト散布の活用、好物の給餌などによって動物たちの体調不良を防いでいる。また、自由に水浴びできる場所を作ったり、展示場に氷を投入したりして、動物たちが自分で暑さ対策を選べるように環境を整えている、と担当者は話す。
例えば、ハナジカ(シカの一種)は水飲み場を水風呂のように使って涼をとることがあり、バクとカピバラも暑い日にはプールに入っている時間が長くなるとの説明だ。
横たわって休むときに、大の字になって体に熱がこもらないようにする動物も多いという。