皿一杯に広がるオケラ、つまんで食べると...
自販機で買った昆虫は、ドリンクをオーダーすればラフィーネ秋葉原の中で食べられる。記者は、「オケラ」を購入し、店内で食べてみることにした。
袋を開けると、中にはたっぷりオケラが入っていた。MOGBUGは全て1袋1000円で、内容量は虫の種類によって異なる。取材に答えた宮下企画ブランディング担当の宮下慧さんによると、「サソリ」は単価が高いため、2匹しか入っていないそうだ。
オケラを出すと、皿一杯に広がった。昆虫図鑑で見るオケラそのものだ。モグラのような前脚が特徴的で、両脚を広げている、脚を前に突き出しているなど格好はさまざま。虫が苦手な人にはグロテスクな光景だが、抵抗がない人は「かわいさ」を感じるかもしれない。宮下さんは「1匹1匹の顔もかわいい」と話した。
1つつまんで食べてみると、「エビフライのしっぽ」のような食感だった。味もエビのしっぽに近いが、非常に薄味で、塩気もあまり感じない。
宮下さんによると、昆虫は高たんぱくで低カロリー、食物繊維も豊富な食材だ。若者が多い秋葉原で販売することで、「昆虫食」に関心がない人にも興味を持ってもらいたいと望む。かわいらしいパッケージと「虫」という言葉を使用しないことで10代~20代の女性に訴求し、低カロリーの「ギルトフリースナック」(食べても罪悪感がない菓子)として普及させたいとの話だ。
「流行を作るのは若い女性たち。(昆虫食は)オシャレなものだと発信してもらって、タピオカみたいになってほしい」
と語った。
記者はパッケージから出してそのまま食べたが、店内で注文したメニューと合わせてもいい。ラフィーネ秋葉原の主任従業員は、サラダにコオロギやオケラのようなカリカリした食感の虫をトッピングしたり、癖の強いカイコをワインと合わせてみたり、好きな組み合わせを自分で探してみても良いのではないか、と勧めた。