中の人が残留する可能性を作りたくて
8月1日、記者はインクロムのツイッター担当「マスクマン」を訪ね、「トレンド入り」を狙った理由を取材した。ROG Japanとは、今年3月12日に居酒屋チェーン店・つぼ八が主催した、企業公式ツイッター担当者22人によるミニ四駆大会「つぼ八杯(カップ)」で参加者同士として深く関わり、苦楽を共にした仲だと明かした。
「卒業宣言を受けて本当にショックでした。何とか『北側物産』さんのようにカムバックの可能性が作れたらいいなと思い、『つぼ八杯』で知り合った仲間たちを中心に連絡を取ったのです。思った以上に動きが広がり、一般のツイッターユーザーまで参加してくれました。ROG Japanさんが日ごろからコミュニケーションを丁寧に取っていたからこそだと思います」
「北側物産」とは大阪にあるゴルフ用品やスポーツカジュアルの卸売会社だ。同社のツイートをさかのぼると15年6月、「ツイートが緩すぎる」という理由で会社からツイッターアカウントの停止指示を受けたが、多数の企業公式や一般ユーザーがハッシュタグ「北側物産」でつぶやいた結果トレンドワード入りし、その効果でアカウント停止は回避され、今現在も運用している――という経緯が分かる。
マスクマンさんの願いはかなわず、2013年から約6年担当していたというROG Japan担当者は、7月31日夕方に最後のツイートを残して卒業。ただ「がんばROG」がトレンドワード入りしたスクリーンショットを投稿し、「ちょっとまって、みんな最後に中の人を泣かすのやめてもらっていいですか」と感謝を綴っていた。