作品を出すだけでなくコミュニケーションが大事
日本での生活を通して、アートやファッションへの関心も深まっていった。本人のSNSを見ると、様々な衣装に身を包んだ写真が多く掲載されている。時にはシックに、時にはゴージャスに、時にはかわいらしく、ルックスも表情も豊かだ。
こうした情報を積極的に発信し、インターネットの生配信ではファンと交流することもある。「作品をつくって世に出すだけでなく、人やメディアとコミュニケーションを図ることがとても大事だと思います」。多くの人に自分の作品を知ってもらってこそ、その価値が高まると考えるからだ。
2015年以降、東京都内や中国・北京、上海のギャラリーで個展を開催し、自身のアート作品を展示した。16年には創作仲間とともに自身の会社を設立。活動範囲もさらに広げ、福岡県のドラッグストアチェーンのオリジナルキャラクターを制作。19年2月には音楽活動も本格的にスタートした。
絵やファッション、音楽といった個々の活動はバラバラではなく、「ひとつの世界観を形作るもの」だ。心の中の思いを、自分という「媒体」を使って表現する。あらゆる活動を同時にこなし、すべてを「静電場朔」というひとりのアーティストに帰結させるのだ。