ソフトバンクは2019年7月13日から8月25日まで、東京都港区のテレビ朝日・六本木ヒルズ全域で開催中の「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION(サマステ)」に出展している。
光回線を使用している本ブースでは、第5世代移動通信システム「5G」のデモ体験が可能だ。7月26~28日の3日間は、同期間中に新潟県・苗場で開催する夏の音楽フェス「FUJI ROCK FESTIVAL '19(以下、フジロック)」のユーチューブ公式チャンネルのライブ配信がVR(仮想現実)で見られる。5Gと音楽フェスのコラボレーションは日本初の試みだ。
超高速・大容量の5Gが、高画質のライブ映像を届ける
J-CASTトレンド記者は7月26日、ソフトバンクブースで「5G」のデモ体験によるフジロックのライブ配信を視聴した。
ブース内の一角に設けられた専用スペースのいすに座り、VRゴーグルとコントローラー、ヘッドフォンを装着。すると360度、周囲が一挙にCG(コンピューターグラフィックス)で作られたフジロック会場に様変わりした(写真3)。実際の会場にも同様のVRブースが設置されているため、時折苗場の来場者のアバターがVR空間に出現したり、消えたりする。専用のコントローラーを装着している手を試しに振ると、現地でも記者の姿が見えているらしく、同じように手を振り返してくれた。
フジロックのライブ配信は、前方にある300インチほどの大画面に映し出される。ステージ上のアーティストの顔が大映しになったり、集ったたくさんの観客の後ろ姿が見えたりと、時間経過によってカメラワークが変わって面白い。声もクリアに聞こえ、手を伸ばしたらアーティストに触れられるのではないか、と思うほどの近さだ。ソフトバンクブースやフジロック会場のVRスペースから一緒にVR空間でライブ配信を楽しむアバターが周囲にいるため、臨場感もたっぷりだった。
当日、記者の取材に答えたソフトバンクVR事業推進課の五十嵐和夫さんによると「5Gは『超高速』・『大容量』という特徴を持つため、映像の画質を担保しつつ、VRのデータ容量を従来よりもスムーズに転送してくれる」。確かにライブ配信中、画像の粗が気になることはなかった。
フジロックに行きたいが時間や距離などの事情で難しい人には、ソフトバンクが提供しているスマートフォン向け無料アプリ「FUJI ROCK'19 EXPerience by SoftBank 5G」がある。CGで再現したフジロックの会場を、アバターで自由に歩き回れる、というものだ。なお本アプリからも、フジロック公式ユーチューブチャンネルで配信されるライブ映像を見ることができる。