東京・江東区の砂町銀座商店街は、全長670メートルの通りに生鮮食品店や総菜店を中心に約160店が軒を連ねる。休日には1万人が訪れる、都内でも人気の商店街だが、近年は商店主の高齢化にともなう空き店舗の増加や、老朽化した建物の密集による防災上の不安など多くの問題に直面している。
2019年7月5日~7日、来街者や商店主がまちの将来を考えるイベントがおこなわれ、J-CASTトレンドが5日に取材した。
「認知症になっても安心して買い物」など多くの意見
イベントは2016年に地元住民らで組織されたまちづくり協議会主催のもと、江東区、芝浦工業大学志村研究室、UR都市機構の協力で開かれた。商店街の一部を100分の1スケールで再現した模型や、昔の商店街の写真、現在の商店街の魅力と課題を記したマップが展示された。
「砂銀目標イメージゲーム」と題した企画では、参加者が理想とする「将来の砂町銀座商店街」と、実現に向けた具体的な行動案を専用用紙に記入。紙は会場内の壁一面に貼り出され、「商店街全体が楽しめるレストラン」「認知症になっても安心して買い物ができる」「色々な人種の集まる商店街」など様々な意見が集まった。
イベントに協力した、まちづくりに詳しい芝浦工大の志村秀明教授は、
「一般的に商店街の将来について協議するときは、関係者が密室でやることが多い。今回はオープンな環境の中で、来街者や忙しい商店主からも意見を集めることが出来た。商店街の魅力の維持と課題の解決に向けて、今後のまちづくりの参考になるだろう」
と語った。