大日本印刷(東京都新宿区)が運営するハイブリッド型総合書店「honto」は、「東京オリンピックを舞台にした小説ランキング」を2019年6月18日に発表した。
ランキングは、今年1月1日~5月31日の期間に丸善、ジュンク堂書店、文教堂、啓林堂書店と「hontoサイト」で購入された書籍や電子書籍のデータをもとに集計した。
2020年以降を描く「アフターオリンピック」作品も
J-CASTトレンドの取材に答えたhontoのPR担当者によると、ランキングは「五輪をきっかけに本も読んでほしい」という思いから発表された。担当者の感触では、東京五輪のチケット販売サイトがプレオープンした4月中旬ごろから特に、関連書籍の売り上げが伸びているという。
ランキングは1964年の東京五輪に関する「旧オリンピック部門」(1~5位)、2020年開催の東京五輪関連の「新オリンピック部門」(1~5位)、2つを合わせた新旧総合部門(1~10位)が発表された。
「旧オリンピック部門」では、「悪の五輪」(著・月村了衛)が第1位を獲得した。昭和の東京五輪開催で巻き起こる利権争いを描いた小説で、2019年5月16日に発売されたばかりの新作だが、多くの人の関心を呼んでいる。
「新オリンピック部門」では、2020年の東京五輪以後をテーマにした書籍が人気だ。日本がどう変わるのかを描いた「東京の子」(著・藤井太洋)、「団塊の後 三度目の日本」(著・堺屋太一)や、2060年の東京を舞台にした「僕はロボットごしの君に恋をする」(著・山田悠介)など、未来を描いた小説がランクインした。
総合ランキングでは両部門から5作品ずつランク入り。プレスリリースでは、「2020年の東京オリンピックをきっかけにして、1964年を振り返る人も多いのかもしれません」とあり、大会が始まるまでは小説で五輪を楽しむことを提案している。