知られざる地方の政治・行政

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「民主主義の学校」として再構築

   地方行政や地方政治は、住民にとって身近であるとともに、長年の積み重ねの上に成り立っているものであり、その改革は容易ではない。しかし、この30年の地方分権改革の進展、さらに、今後、加速化する人口減少などの社会構造の変化を考えれば、見直すべきことは多い。

   実際、地域事情が大きく異なるほか、人口規模も全く違う中で、現在の画一的な仕組みをそのまま適用することは難しくなっている。大都市制度、選挙制度や地方議会のあり方など、これまで手付かずであったテーマについても、見直しが必要であろう。

   それと同時に、地方政府が「民主主義の学校」である以上、地方政府という場で住民自身が民主主義を学び、経験を積んでいくことが何より大切だろう。地方政府は住民と切り離された存在ではなく、住民から構成される存在として、認識され、機能するように、形とともに実質を変えていく作業が必要だ。

   著者は、将来的には税の決定という困難な仕事を自治体自身が引き受けるべきとしている。課税自主権を持つに至るには、長い道程がありそうだが、その実現には、こうした地方政府の変革が不可欠であろう。

   そして何より、地方政府の変革は国政のあり方に大きな影響を与える。その意味でも、これからの地方政府の展開は日本の政治・行政にとって大きな意味を持つと考える。

JOJO(厚生労働省)

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