駅や電車の「忘れ傘」を再活用 ダイドーの自販機で「レンタルアンブレラ」

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   飲料メーカーのダイドードリンコ(大阪市北区)は、一部地域の自動販売機で展開する無料の傘貸出サービス「レンタルアンブレラ」で使われる傘を、同社が制作したものから、駅や電車内で忘れ物として発生する傘をリサイクルしたものに置き換えていくと2019年6月3日に発表した。

  • レンタル傘が「忘れもの傘」に
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新規の傘製造停止、環境配慮で「リサイクル品」利用

   レンタルアンブレラは、雨天時などにダイドードリンコの自販機に据え付けられた専用ボックスから傘を借り、使い終わったら返すシステムだ。同社広報担当者への取材によると、自販機は再び同じ場所を訪れる人が多いオフィスや駅、地域の商店街といった場所に立地している。

   サービスは大阪市内の自販機で2015年に試験的にはじまり、その後は首都圏など他エリアにも拡大。2019年度には18都道府県で最大540台での貸し出しを予定している。

   レンタルアンブレラでは、同社が作る傘と、駅や電車内で発生する「忘れ物」をリサイクルした傘の2種類がある。鉄道会社が保管する忘れ物の傘は、遺失物法第20条2項により、2週間以内に落とし主が見つからなければ売却できるため、ダイドードリンコは近畿日本鉄道や東急電鉄などから傘を譲り受けてきた。

   2019年度からは、こうした忘れ物傘のリサイクル品に供給を一本化し、新規の傘の製造を停止する。同社広報担当者は取材に、新しい自販機に設置する傘や、紛失・破損などで使用不能になった既存の傘を順次置き換えていくことで、最終的には自販機のすべての傘がリサイクル品になるイメージだと話した。

   またレンタル傘のリサイクル率100%を目指す目的について、

「飲料メーカーとして限りある有効資源を活用することで、環境への負荷を減らしたい」

と答えた。

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