ドライバーは危険運転を動画で確認できる
専用車載器での画像解析結果やGPS、加速度センサーのデータは、すべてクラウドに送信される。クラウドにはデータ解析用AIがあり、ドライバーの運転のプロファイリングを行う。説明に当たったDeNAスマートドライビング部長の川上裕幸氏によると、車載器は目、クラウドは脳にあたる役割を果たすとのこと。クラウドでは各種データを詳細に解析したうえ、個々のドライバーが犯しやすいリスク運転を自動的にピックアップ。編集して「運転行動リポート」にまとめる。
これによりドライバーはスマートフォンで、危険運転をした地点やその動画を日々確認できる。またタクシーなどの事業者は、リポートを活用して研修の頻度を増やし、かつ乗務員に自身の運転行動を映像で確認してもらうことで、より中身の濃い振り返りにつなげられる。
近年、交通死亡事故の発生件数は年々減少している半面、「事故発生率」(自動車1億走行キロあたりの交通事故発生件数)は横ばいだ。また高齢者による重大事故が、最近は目立つ。すでに起きてしまった事故や、いわゆる「ヒヤリ、ハッと」ではなく、危険運転行動や潜在リスクといった要因にアプローチできる事故削減支援サービスでないと、こうした事故を未然に防ぐことは不可能だと中島氏は話した。