1か月足らずで4000人近い会員集めたアイドルグループ
月会費の平均は3000~3500円だが、10万円にのぼる例も。一方で、月額ゼロ円のサロンもごくわずかだがある。平均年齢19歳の女子7人組アイドルユーチューバーグループ「URA-KiSS」が運営する「うらこみゅ~URA-KiSS Commune~」が、それだ。
19年4月末にできたばかりだが、5月20日18時現在で会員数は3858人。広報担当者によるとこの数は「非常に多い」。さらに、「他にも『ユーチューバー』という肩書きをもつサロンオーナーはいるが、短期間でこれほど大勢の会員が集まる例はなかなかない」。その理由を尋ねると、やはり月額ゼロ円であること、「URA-KiSS」のユーチューブチャンネル登録者数が23万7976人(5月20日18時現在)に上り、既に多くの人気を集めていることなどが考えられるそうだ。
活動状況を聞くと、URA-KiSSがユーチューブには上げられない動画を限定公開するだけでなく、会員側から動画アイデアをコメントでURA-KiSSに提案する動きもあるという。
「多くの会員が集まっていたり、長期に渡って運営されていたり、『成熟している』と言えるオンラインサロンでは『サロンオーナーが会員へ有益な情報を伝える』という一方通行の交流でなく、会員が『オーナーに対して意見を出す』、『オーナーの活動を助ける』といった活動も見られるようになります」(広報担当者)
このように会員同士が自発的に交流した結果、オンラインサロン内に分科会や部活動が発足し、大きなムーブメントに繋がるケースもある。その代表格が実業家の堀江貴文氏が主宰する「堀江貴文イノベーション大学校(5月20日13時現在、会員数1209人)」だ。メイングループに加え、ゲームビジネス、グルメ、イベントといった約30個の分科会が存在する。会員が能動的に企画立案し、各人が「やりたいことを形にするための活動」をしている。
同オンラインサロンのプロジェクトの1つに、サロン会員が主体となって、イベント製作会社などに頼らずに六本木で1万人規模の街中フェスティバルを実現した「ホリエモン万博2019」がある。今年3月11日にDMM.comが公開した発表資料によると、当日運営スタッフは300人を超えており、およそ8か月の準備期間を経て実現したという。広報担当者は、
「オンラインサロンが『学びの場』から、『会員同士で積極的に関わり、サロンオーナーだけでなく会員も自走する場』に進化している動きは、一種オンラインサロンの『トレンド』と言えるかと思います」
と語った。